森田暁洋選手 栃木県連(唐津2022全日本レポート)
佐賀県唐津で開催された全日本470選手権に出場しました。
私は栃木県セーリング連盟の選手として、今年の栃木国体に向けて稲毛や渡良瀬遊水地で活動しております。いつも練習している相方は今回仕事のため予定が合わず、母校の千葉大学ヨット部3年生の畔柳とペアを組み参加しました。
8月14日に稲毛で普段一緒に練習している明海大学のペアと船を積み込みました。
唐津までは半日近くかかるので8月15日は移動のみでした。
8月16日 大会初日は計測でした。朝に共同輸送のトラックが到着し、皆で降ろして計測に備えました。
私たちは運が良い事に?フル計測対象チームとなったため、艇を濡らすことができないので午前中は練習しませんでした。晴れていて暖かかったのでハッチを開けて乾燥させようとしたのですが、急に激しい雷雨に見舞われてしました。ぐしょ濡れ状態ではありましたがタオルで艇体の水をふき取り、無事に計測を終えることができました。その後、艤装、チューニングを確認し、30分程練習して次の日からのレースに備えました。
8月17日 (水) 予選シリーズ1日目。朝から雷雨のため開会式はオンラインで開催、その後も雷雨が続き一旦ハーバー待機し、昼頃から雷が止み出艇。陸風8m/sほどで1レース目が始まりました。スタート直後からハーネスが外れるトラブルが続き失速、ランニングレグでは沈もしてしまい大きく順位を落としましたがなんとかフィニッシュ。2レース目が始まる頃には更に風速が上がり10m/s overのサバイバルコンディションとなりました。私たちはスタート後1上に向かうレグでジブシートの外皮が剥けてしまいクローズをまともに走らせることができませんでした。沈艇が続出し、F旗が上がる中、沈こそしなかったもののDNFと悔しい結果となりました。この1日を振り返ってレースに挑む際の準備不足を痛感しました。またここまでの風域でペアと乗ったことがなく明らかに練習不足でした。この1日は散々な結果でかなり落ち込みました。
8月18日 (木) 予選シリーズ2日目 朝から出艇したものの風が安定せず、レース海面に向かう途中でAPHが掲揚されハーバーバック。お昼ごろから北西の風が入り始め、13時5分 にD旗が上がり合計3レース行いました。ブローの強弱と振れが大きい海面で、逆にいくと完全においてかれてしまうような風でした。私たちはスタートで失敗してしまい、伸ばしたい方へ行けませんでした。予選シリーズが終わり私たちはシルバーフリートとなりました。とても悔しい結果でしたが、これが今の自分たちの実力と受け止め、気持ちを切り替えていく事にしました。
8月19日 (金) 決勝シリーズ1日目は南西からの順風コンディションで3レース行われました。ゴールドフリートのスタートを間後ろから見て、上位の選手は有利サイドの狭いスペースで生き残るために上寄せ動作を常に行っている事が分かりとても勉強になりました。この日も強弱と振れが大きかったのですが、落ち着いて周りを見てレース展開することができ、トップホーンを鳴らすことができました。それでもまだまだスタートは出遅れていました。
Junichi Hirai / BULKHEAD magazine JAPAN
8月20日 (土) 決勝シリーズ2日目 この日も前日と同じような風で3レース行われました。ペアで話し合ってスタートはやるべき事をやって集中しようと決めてレースに挑んだところ上手くいき、コースがかなり引きやすい展開となり1上トップを2回とることができました。しかしながらランニングの艇速やコース引きが良くなく抜かれてしまいました。ランニングが速い艇はO旗が上がった時に常にパンピングをしていたので真似してやってみましたが息を合わせるのが難しかったです。最終レースを終えて何とかシルバーフリート1位で終わることができました。早めに着艇できたので、せっかくだからとハーバーから砂浜を歩いて唐津城を目指しました。城なので当然高い位置にあり、レース後の疲れた身体で階段を登るのがきつかったです。なんとか登りきったのですが閉館時間までに間に合わず、天守閣に登る事はできませんでした。残念。
その足で近くのお店に寄り、名物いかの活き造りをいただきました。透き通ったイカの刺身はまだ動いておりとても新鮮で甘かったです。あまりの美味しさに畔柳はご飯を3杯もおかわりしていました。
8月21日 (日) 最終日。 上位10艇でのメダルレースを岸壁から観戦しました。学生チームがナショナルセーラーと対等に戦っている姿をみて衝撃を受けました。私もいつか出てみたいです。
閉会式後には協賛賞品をかけたじゃんけん大会が行われました。私も黄色いNorth Sails Tシャツをゲットしました。これは家でワンオペ育児をしてくれている妻へのお土産にさせていただきました。
その後、学生チーム対象のピアソン470の新艇をかけたじゃんけんが行われました。私は社会人なので参加できず後ろから見守っておりましたが、新艇がかかったじゃんけんというだけあってその盛り上がりはすごかったです。勝ち残っていく人が雄叫びをあげていました。
今大会を通して強風、順風コンディションが続き手はボロボロになり、体もヘロヘロでした。もっと体力をつけなければと感じたのと同時に色々な課題が分かりました。
またいろんな大学の子や社会人のチームと話す事ができて有意義な時間を過ごすことができました。
栃木国体まであとわずか、限られた練習時間でできるだけ課題を克服して入賞を目指します。
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